Observation and confirmation based on survey protocol for seafloor massive sulfide deposits using acoustic survey technique and self-potential surveys
Seafloor Spreading
DOI:
10.3124/segj.73.42
Publication Date:
2020-03-03T22:04:52Z
AUTHORS (3)
ABSTRACT
内閣府主導の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の一つとして,次世代海洋資源調査技術「海のジパング計画」が2014年にスタートした。このプログラムのもと,概査から精査に至る調査手法に関して「海底熱水鉱床調査技術プロトコル」が策定され,このプロトコルの概査から準精査までの一部の調査過程を実証するための調査航海を行った。実証航海前に概査として取得したデータをもとに設定した海域において,準精査に相当する調査を行った。まず,船舶装備のMBESによる稠密観測で約10 m解像度の海底地形データ,後方散乱強度および水中音響のデータを取得し,AUVの潜航調査を行う領域をさらに絞り込んだ。4つの領域で取得したAUVによる自然電位探査データから,明瞭な負の自然電位異常を示す領域を検出した。また,AUVのMBESで取得されたデータにより,マウンド群と熱水プルームの位置も明らかになった。しかしながら,負の自然電位異常域にマウンド群は認められるが,最も負の異常の大きい領域と熱水プルームが集中する位置とは必ずしも一致しなかった。このことは負の自然電位異常が海中の異常などによるものではなく,海底下の構造に関連する異常をとらえていることを強く示唆する。既知鉱床での観測結果から負の自然電位異常と地下の鉱体との強い関係が指摘されているが,今回の異常域が鉱体と関連するかは今後の比抵抗やコア試料の分析結果を待つ必要がある。しかしながら,新しい熱水域と地下構造に起因するデータを得ることができたことで,調査プロトコルの実証を行う事ができたと考えられる。特に,船舶装備のMBESを最大限に活かす調査により,AUV潜航を効率的に行えたことも極めて重要な成果である。また,AUVの観測ではMBESなどの一般的な観測だけでなく,同時に地下構造探査である自然電位観測も同時に行う事ができた。これらの結果から,今回の調査手法が熱水鉱床探査において効率的にデータ取得が行える観測形態である事が示され,今回得られた航海・観測の知見は,今後の未知の熱水鉱床探査において重要な指針を示すものであると考えられる。
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