Intentional coordination of breathing and limb movement from the perspective of the dynamical systems approach

0301 basic medicine 03 medical and health sciences
DOI: 10.5265/jcogpsy.1.63 Publication Date: 2010-10-28T06:15:11Z
ABSTRACT
呼吸は不随意的に制御されているだけでなく,日常的に,特に身体運動と関連する形で意図的に制御される様子を至る所で観察することができる.本論文では,呼吸運動と身体運動(手首-逆さ振り子運動)の協調について,その安定性と変動性を調べる2つの実験を行い,両運動間の協調を制約する法則性について検討した.実験1では,呼吸運動と逆さ振り子運動間に,2つの安定した協調モードの存在が示された:1つは,逆さ振り子を橈屈させるときに吸気し尺屈させるときに呼気するモード(RIUEモード)であり,もう1つは逆さ振り子を橈屈させるときに呼気し尺屈させるときに吸気するモード(UIREモード)であった.実験2では,呼吸運動と逆さ振り子運動をRIUEまたはUIREモードで同期させるように求めた.このとき,逆さ振り子-呼吸運動の振動周波数,および逆さ振り子運動の固有周波数の操作を行った.その結果,意図的に行っていた協調モードから意図していない協調モードへと自発的にスイッチする相転移現象など,体肢間の運動協調の法則性を示すHKB方程式が予測する現象が観察された.これらの結果から,“呼吸-体肢運動”系は自己組織化系であり,したがって,呼吸や身体運動は単に中枢神経系によって一方向的に制御されているのではなく,ダイナミカルな制約を受けていると考察された.
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